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家族の大切さエッセーに 高千穂の主婦執筆 [小さなニュース]

 家族の愛の絆(きずな)の大切さを綴ったエッセー「母さんのたまご焼き―無償の愛の深さに気づいて」を、宮崎県高千穂町三田井の主婦佐藤江美さんが文芸社から出版したというニュースが、朝日新聞マイタウン宮崎版に載っていました。

 「両親の背中を見て、人としての生き方や心の在り方を学ぶことができた」とこれまでを振り返る佐藤さんは、両親への感謝の気持ちを残そうと半年がかりで書き上げたのだそうです。

 このニュースを読んで、私は思い出したことがあります。それは、原因不明の難病で、身体を動かすとすぐに疲れて休息をとらなければならない、視力が極端に弱く、厚さが2センチもあるようなメガネをかけないと見えない、おまけに、ほとんどの髪の毛が抜けてしまい、宇宙人のような外見の40代の女性を主人公にしたテレビのドキュメンタリー番組でした。この女性は、小学校に通う息子と2人で暮らしていました。

 この難病の女性のもとに、2歳くらいの同じ難病を患っている子供を持つ母親が、その子と一緒に、同病者としての意見を聞きに訪ねてくるシーンがありました。この母親は、子供の難病が受けいれられなくて、これまで隠れるようにして生活していたのです。

 いろいろ話しているうちに、難病の女性は、この母親の前に、ケースの箱のようなものを押入から運んできました。そのケースを開けてみると、入っていたのはカツラなのでした。このカツラは、彼女の息子が、始めて授業参観の日を迎えたとき、丸ハゲの頭では子供が恥ずかしいだろうと思って買ってきたものだそうです。

 しかし、その時、息子は「カツラなんかつけなくてもいいんだよ、そのままで」 と言ったというのです。それで、カツラをつけずに行ったので、このカツラは一回も使われることがなかったというのでした。

 息子さんは、ありのままの母親を愛していたのです。息子さんの母への愛は真実の愛であったのですね。母子の愛は、外見など問題ではない魂と魂の絆といえるものではないでしょうか。私の子どもの頃を省みれば、すごく外見を気にしていた自分がいて、深く恥じ入ってしまいました。

 親と子の愛というのは、何よりもまして深いのが本来の姿なのだと思います。これからも、両親に感謝して生きていかなくてはと改めて思ったのでした。



家族の大切さエッセーに 高千穂の主婦執筆(朝日新聞)

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  家族の愛と絆(きずな)の大切さをつづったエッセー「母さんのたまご焼き―無償の愛の深さに気づいて」=写真=を、高千穂町三田井の主婦佐藤江美さん(47)が文芸社から出版した。両親への感謝の気持ちを残そうと半年がかりで書き上げた。

 佐藤さんは「最近の家族を巡る事件に胸がつまる思い。私のささやかな体験で、家族や親の大切さに気づいてもらえたら、うれしい」と話している。

 4人きょうだいの長女として生まれた佐藤さん。女性問題を起こしながらも子煩悩だった父親と、生活苦に耐えながらも子どもたちにあふれんばかりの愛情を注いだ母親。壊れかけた夫婦仲が雪解けした矢先、2人は交通事故で命を落とした。

 両親を失った動揺、預けられた祖父母宅での葛藤(かっ・とう)……。エッセーは、貧しくても母の愛に守られていた日々を両親の生き方を振り返りながらつづった。

 佐藤さんは「2人の背中を見て、人としての生き方や心の在り方を学ぶことができた」と振り返る。ペンネームは「ゆうき あおい」。勇気を持った生き方をしたいと名付けた。

 単行本、124ページ、1100円。文芸社(03・5369・2299)。
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