SSブログ

岩国市長選について思うこと [ニュース]

 岩国市長選挙は、10日の投票日に向けて、終盤戦に突入してきました。今回の岩国市長選挙は、いろいろな意味で日本の政治状況を凝縮しているのではないでしょうか。

 まず第一に、神奈川県の米軍厚木基地から山口県の岩国基地へ空母艦載機部隊を移すことへの賛否が選挙の争点であるということです。アメリカの都合による在日米軍再編で日本の米軍基地は、アジアを支配する中心基地へと変貌しつつあります。このことを自民党政権は、アメリカに何も言えずアメリカの言いなりに動いてきました。しかもこの間、自民党政権は、国民に知らしむることもなく、ごまかしを重ねてなし崩し的にすすめてきているのです。

 岩国の市民は、米軍再編は、アメリカへの従属化を押し進めるもので、日本国民を犠牲にするものであると気づいたのです。今回の選挙で岩国の市民は、そのアメリカ従属化路線にノーと意思表示しなければならないと考えているのです。井原前市長が敗れれば、アメリカ従属化が一気に進むことになるからです。

 第二に、追い詰められた自民党という政党が、なりふり構わず、本性をさらけ出して闘っている選挙であるということです。選挙運動の様子を眺めてみれば、自民党は、選挙に勝つため、自分の身を守るためなら保守政党の矜持もあっさり捨てることができる、権力を維持することが自己目的化してしまった堕ちた政党というしかありません。

 長周新聞によると、自民党は総力をあげての争点そらしの大宣伝をしているようです。『福田候補本人も、応援しているのも、だれが見ても自民党なのに「市民党」と平気で主張するし、艦載機問題については「容認」といわず、「国のいいなりにはならない」という。。「移転問題より財政が大変」「市民生活が大事」と宣伝して、あとはデマや中傷が洪水のように流されてきた。住民の家にも、「自民党側の人間が2人組で1日3回もピンポンを押して訪ねて来た」。中身は、井原を支持すると税金が高くなるとか、市庁舎が立派すぎるとか、反対をすると夕張になって市民が困るとか、艦載機問題とは全然別の話だった。』などと伝えています。

 今回の自民党の選挙運動について長周新聞は、『物量にものをいわせて、あることないことの大宣伝をやって、人人がどう考えてよいかわけがわからないようにし、市民同士を争わせて、政権転覆をやる。こういうことは、米軍の心理作戦部隊やCIAなどがやる心理戦争の様相である。』と驚きをもって伝えています。

 こうしてみると、福田首相が国民、国民と何十回叫ぼうが、悲しいかな口先だけのごまかしにすぎないことが歴然としてしまいます。自民党政権は、庶民のことを考えているわけではありません。自民党は、アメリカの力を借りてでも権力を手放したくないという政権維持が自己目的化した、悪魔に魂を売り渡したような政党に堕落してしまったのだと思います。レームダッグ化したブッシュ大統領にいまだに忠誠を誓っているのも、その証明なのでしょう。
 
 岩国市民のある婦人は『岩国の米軍再編を決めたのも国、岩国に経済制裁をしたのも国。地方の予算をきって、市町村合併をさせたのも国。自民党は、農業・漁業も輸入ばかり増やして成り立たなくさせたし、国民の生活は削ってでもアメリカにはお金を払っている。今度の選挙は、自民党と岩国市民の決戦。井原さん一人にはハッキリいって、国とたたかう力はない。市民が中心に運動をして、押し立てていかないとダメなんですよ』と選挙の本質を明確に言い当てています。

 今度の岩国市長選挙は、自民党を中心とする権力構造と岩国市民を代表にした国民との戦いという図式になっているのです。今後の日本の針路を左右する重要な選挙なのです。政治評論家の森田実氏も居ても立ってもいられなくなったのでしょう、井原前岩国市長の応援演説の先陣を切っておられます。岩国市長選挙を全国民の選挙であると、自らの利益を省みず考えておられる岩国市民の皆様に敬意を表しながら、岩国市長選挙を見守ってゆきたいと思います。


岩国市長選、第一声熱く、7日間の選挙戦に突入(読売新聞)


候補者の第1声を聞く大勢の支持者

 3日告示された岩国市長選には、前衆院議員の新人・福田良彦候補(37)と再選を目指す前市長・井原勝介候補(57)(いずれも無所属)の2氏が立候補を届け出て、7日間の選挙戦に突入した。両候補は、争点の米空母艦載機の移駐の是非に加え、市財政や身近な生活にかかわる施策を有権者にアピール、初日から激しい舌戦を繰り広げた。

続きを読む


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。