宙に浮いた年金記録の統合進まず [ニュース]
舛添要一厚生労働相は14日の衆院予算委員会で、宙に浮いた年金記録5095万件(06年6月時点)のうち、06年6月~今年1月末に基礎年金番号に結びついて統合された記録は385万件で、全体の7.6%ににとどまることを明らかにしたと報道されています。年金問題を継続的にとり組んでいる長妻昭議員(民主)の質問に答えたものです。
昨年12月11日までに310万件がすでに統合されていましたので、1月末までの約2ヵ月で75万件が基礎年金番号に結びついて統合されたことになります。
このペースですとで5095万件が完了するのに、10年以上かかかることになります。06年6月からの数字でも、7,8年はかかります。これは基礎年金番号に付け合せするだけの段階の話なわけです。
『厚労相によると、統合された385万件のうち、約75万件は、昨年12月に「ねんきん特別便」の送付が始まって以降、持ち主が記録の訂正手続きを取った。』と読売新聞は伝えています。これですと、実際に給付に結びつくまでには、さらに7倍の時間がかかるということになってしまうのでしょうか?
これまでの政府、自民党の年金に対する公約、説明を冷静に振り返ってみますと、いかにその場かぎりのデタラメで、無責任な対応であったかが歴然としてくるのではないでしょうか。参議院選挙の時、安倍前首相は来年に3月までには宙に浮いた年金五千万件はすべて処理します。最後の一人まで、最後の一円までお支払いしますと絶叫していましたが、口からでまかせであったわけです。去年の12月、政府は来年3月までにはできないと白状しましたが、年金特別便の発送と抱き合わせにして処理が進んでいるかのように装いました。特別便を発送した108万件の内、訂正できた人はまだ約9万件なのです。
政府、自民党は、年金問題の責任を社保庁にかぶせてしまいましたが、社保庁が責任を取れるわけはありません。そんな能力も力もありません。政府、自民党の監督責任はどこにいってしまったのでしょうか? このままでは、年金問題は誰も責任をとらないまま浮遊していってしまうのでしょうか。まさか、それが狙いだということはないでしょうね?
政府、自民党は、年金問題はやります、解決しますというからおかしな方向へいってしまったのではないでしょうか。できないのなら政権から降りるべきです。最初から抜本的解決をしようという意思もないのに口からでまかせをいう政府自民党の罪は重いと思います。
年金問題は時間との勝負でもあります。達成時期を明記した工程表をつくるべきではないでしょうか。このままではいたずらに時間を浪費してゆくだけのような気がします。民主党の長妻議員は、年金問題を徹底して追及していってもらいたいと思います。
<年金記録>基礎年金番号に統合は7.6%だけ 舛添厚労相 (毎日新聞)
衆院予算委で長妻昭民主党政調会長
代理の質問に答える舛添要一厚労相
宙に浮いた年金記録について、舛添要一厚生労働相は14日の衆院予算委員会で、06年6月~今年1月末に基礎年金番号に結びついて統合された記録は385万件で、全体の7.6%ににとどまることを明らかにした。
長妻昭議員(民主)の質問に答えた。基礎年金番号に結びつかず、持ち主の分からない記録は06年6月時点で5095万件あった。昨年12月11日までに310万件が統合されていた。