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米国で 中国産材料の薬で死者相次ぐ [ニュース]

 中国製品の安全性がいろいろと問題となっていますが、今度は、アメリカで、中国製の薬品によって死者が相次いでいるという事態になっているようです。1月以降の副作用報告は全米で400件以上、死者は21人に達したと報じられています。問題となっている薬は、人工透析や手術後などに血液が固まるのを防ぐのに使う抗凝固薬で、ヘバリンという名前だそうです。アメリカの会社が、中国で原料を現地調達して製造し、自国に輸入したものです。

  この薬は、豚の小腸を使っているというのですからびっくりです。中国の家畜加工業者が粗製品を作っているのですが、衛生管理上問題があったようです。

  いまや中国製品は、何が起きるかわからないといった危険な状態になっています。これまで、グローバルな競争のなかで、安いもの、安いものとやみくもにやってきましたが、そのひずみが今一気に噴出しているのだと思います。安いものだけを追求することには、限界があるということです。安全性を犠牲にした安さは成り立たないのですね。日本も、もう一度、原点に返って、安全性を第一にした取り組みにするための総点検をする必要があるのではないでしょうか。



中国産材料の薬で死者相次ぐ 米国で製品回収

  米国で中国産材料を使った薬を注射された人の死亡が相次ぎ、米製薬会社バクスターは製品の自主回収を始めた。米食品医薬品局(FDA)が中国の工場に調査官を派遣して原因特定を急いでいるが、米紙ニューヨーク・タイムズは原材料の豚の小腸が不衛生に扱われた可能性を指摘した。

  問題の薬は、人工透析時や手術後などに血液が固まるのを防ぐのに使う抗凝固薬ヘパリン。バクスターが製造・販売する注射薬の一部で、1月ごろから重い低血圧などの副作用報告が急増した。

  米メディアによると、1月以降の副作用報告は全米で400件以上、死者は21人に達した。バクスターは2月28日、副作用報告のないものも含めて、ほぼすべてのヘパリン製品の回収を決めた。

  問題のヘパリンは、中国の家畜加工業者が豚の小腸から粗製品を作っている。米企業が保有する上海近郊の工場で加工後、バクスターが輸入して最終製品にしている。

  FDAは、工場に不衛生な点があったことや手続きミスでFDAが工場の検査をしていなかったことを認めたが、「原因はまだわからない」としている。

 一方、ニューヨーク・タイムズは、中国で昨年、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)と呼ばれるウイルス病が流行して豚の値段が急騰した際に、工場が不衛生な零細農家などから安く粗製品を購入したとする専門家の見方を報じた。

 日本の厚生労働省医薬食品局は、問題になっている中国産材料が使われたバクスターのヘパリン製品は、日本には輸入されていないとしている。 (朝日新聞)
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