SSブログ

日銀総裁人事、民主不同意へ [ニュース]

 日銀の後継総裁選びが混迷しています。政府、自民党は、武藤に日銀副総裁を昇格させる案を、7日に提示しました。しかし、民主党を始めとする野党は今のところこれを不同意する構えです。民主党は、武藤副総裁就任にも反対していましたので賛成するのは難しいのでしょう。

  武藤副総裁は、財務省事務次官として、小泉政権の時の緊縮財政政策を推進した人です。武藤副総裁が就任すると、日銀が天下り先となってしまいますので、財政と金融の分離という観点から問題があるというのです。

  今月19日には、福井総裁の任期が切れます。このままでは空席の恐れのある土壇場に来て、まだ先が見えない異常事態になっているのです。

  なぜそうなってしまったかというと、政府、自民党側に、始めから野党の不同意を許さない、いっさいの妥協を排して自分たちの人事を決めるという姿勢があって、ギリギリまで日程を引っ張ってきてしまったということがあるように思います。野党側に一方的に譲歩を迫っているわけです。政府、自民党は、日銀人事を、今後の政局で主導権を握るために利用しているのです。日銀人事は、いまや政局そのものとなっているのではないでしょうか?

  政府、自民党サイドからは、日銀人事を政局にしてはいけないとか、権力の乱用をしてはいけないとか野党側をけん制する発言が相次いでいますが。自分のことを棚に上げて、野党を押さえ込もうとしているに過ぎません。此処で野党側が、譲歩したりすれば腰砕けになり、道路特定財源問題までもが、政府、自民党ペースになりかねません。野党側は、日銀人事は政局であると割り切って、絶対に妥協してはいけないのだと思います。福田首相も、譲歩しないといっているのですから。

  政府自民党は、直近の国民の意思である参院選の結果を無視して、かたくなに自分たちの意志を押し通そうとしているように見えます。もっと民主党の政策に配慮すべきと思うのですが、福田首相や自民党の政治家たちは、うわべは低姿勢のように見せかけて、政策的には妥協しようとはしないのです。まだまだ、自己保身ばかりに執着している政治家、官僚を眺めていると、あきれるというより、絶望感が強くなってしまうのは私だけでしょうか?
 

武藤総裁案に民主不同意へ 日銀人事

 政府は七日午後、十九日で任期満了を迎える福井俊彦日銀総裁の後任に、武藤敏郎副総裁(64)を昇格させる同意人事案を国会に提示。これを受け、民主党は武藤氏昇格案を不同意とする方針を固めた。共産、社民、国民新の野党三党も武藤氏昇格に反対しており、野党が過半数を占める参院で不同意になる見通し。福田康夫首相は小沢一郎民主党代表との党首会談開催も視野に、野党の説得に全力を挙げる構えだが、不同意となった場合には、総裁候補の再提示など厳しい対応を迫られることになる。 

 首相は七日夜、首相官邸で記者団に、武藤氏昇格の理由について「世界経済の変化が多い時期。そういう課題に立ち向かえる人を選ばなければいけない」と説明した。

 これに対し、民主党は同日午後、小沢氏ら幹部が党本部で対応を協議し、十一日に行われる正副総裁候補からの所信聴取後、早急に対応を決定することを確認した。

 ただ、鳩山由紀夫幹事長は七日の記者会見で、「財政金融分離」の立場から、財務次官経験者である武藤氏昇格への同意は「容易ではない」と指摘。これに先立つ党同意人事検討小委員会でも、賛成論は出なかった。(東京新聞)


「民主党は権力の乱用しないで」 日銀人事で自民幹事長

 自民党の伊吹文明幹事長は8日、札幌市で講演し、次期日銀総裁に武藤敏郎副総裁を昇格させる政府案に民主党が反対する方針であることについて、「民主党は昨年夏の参院選で多数という権力を手に入れた。『権力成り金』ではなく、国家国民のため、権力を正しく使うかどうかが試されている。週明けから権力の乱用はせず、良識を発揮して粛々と選んでいただきたい」と述べ、同党に対し、政府案に同意するよう求めた。 (朝日新聞)

nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。