SSブログ

定額給付金、「一寸の虫にも五分の魂」 [ニュース]

 政府、与党は、追加経済対策の柱となる2兆円規模の定額減税を実施する方式を、現金やクーポンなどの配布による「給付金方式」とする方向で合意したようです。減税ではなく、政府が国民に給付するのだという。

 これは言葉を悪くすれば、主権者である一般国民が払った税金なのに、自公政権から金を恵んでもらうようなものといえると思います。しかも、景気対策だからできるだけ使えと強制されているのです。

 自公政権を支持しない人、自公政権から恵んでもらいたくない人の意志はどうなってしまうのでしょうか? 「武士は食わねど爪楊枝で」頑張っている人もいるはずです。 これでは、そうした人たちに対する税金を使った買収工作、選挙運動といえるのではないでしょうか。

 しかも、財源も示されていないのですから、これまでの財政規律重視の政策とは180度反対のマラマキです。 自公政権が、政策の一貫性をも投げ捨てて、国民の意志を捻じ曲げようと意図した懐柔策と言わざるを得ません。そのうえ、自公政権は、消費税増税の口実に使うのではないかという疑念さえ浮かんできてしまいます。

 政府が最優先でやらなければならないことは、年金、医療、介護などのセイフティネットの整備ではないかと思います。国民に信頼されるセイフティネットが構築されない限り、国民は、安心して消費に資金を回すことなどできるはずがありません。単年度の金のバラマキでは、景気浮揚の効果は、ほとんど期待できないと思います。

 どうしても定額減税を実施するのなら、「給付金方式」ではなく、「減税」で実施すべきです。一般国民だって、「一寸の虫にも五分の魂」ということもあります。 恵んでなどもらいたくない、恩を着せてくれるなという問題だと思います。。



定額減税、給付金に変更で合意 政府・与党、追加対策の柱(東京新聞)
2008年10月29日

 政府、与党は29日、追加経済対策の柱として、2兆円規模で実施するとしてきた定額減税を、現金やクーポンを市町村窓口で配る「給付金方式」に切り替えることで最終合意した。具体的な実施内容などは今後詰める。

 一方、追加対策では高速道路料金の再引き下げや中小企業の資金繰り支援などの規模が固まっておらず、与党などは30日の取りまとめを目指して協議を続ける。

 与党は当初、定額減税と低所得の高齢者らへの給付金を組み合わせる方向で検討。だが、低所得の若年層などが支援対象から外れることや、個人住民税の減税が2009年度にずれ込むといった問題点があるため自民党が変更を提案し、公明党も同意した。

 給付金方式は、1999年に景気対策として配布された「地域振興券」が念頭にある。対象から高額所得者を除く案もいったん浮上したが、事務手続きが過重になるため、見送られる方向になった。

nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。