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麻生首相の「人間の矜持」はどうなるのでしょう? [ニュース]

 定額給付金について、政府与党は、「所得制限を設けるかどうかの判断を市町村に委ね、所得制限を設ける場合は年間所得千八百万円を下限とする」としていました。

 麻生首相は、自らを含む高額所得者の受給について「僕は受け取る気はありません」「多額の収入をもらっている方が『一万二千円ちょうだい』というのはさもしい。そこは人間の矜持(きょうじ)の問題」と自発的な辞退が望ましいと語ってきました。

 ところが、自民党の細田博之幹事長は6日昼の政府与党連絡会議で、総額2兆円の定額給付金について「給付金は景気対策なので、国会議員も辞退せずに、もらって使うべきだ。政府としても考え方をそろえてほしい」との発言をしたのです。

 河村建夫官房長官は六日午後の記者会見で、総額二兆円の定額給付金の所得制限問題に関し「内需拡大が景気に最大の効果があるというふうに経済情勢が大きく変わった。そういう視点を持たなくてはいけない」と従来の姿勢を転換し、内需拡大の観点から高額所得者にも受給を促す考えを表明しました。

 麻生太郎首相も6日夜、官邸で記者団に、自身が給付金を受け取る可能性について「まだ判断していない。(給付金支給の法案が通った)その時になって考えたい」と政府の姿勢転換にともない自身の対応を軌道修正した。

 麻生首相は、「生活給付金というイメージで最初スタートしたが、時代が大きく変わった。(今は)景気刺激に意義がある」。家計支援から景気刺激策の側面が強まったことを指摘し、「受け取り辞退」の前提が変わったことを示唆したというのです。
(以上東京新聞参照)


 定額給付金が不評で、弁明に苦慮している政府与党は、急遽名目を変えて、生活給付金ではなく景気刺激策ということにして、高額所得者の受給を奨励しはじめました。それには、政治家から範を示せと!

 ですが、日本の高額所得者は、一万二千円をもらったからといって、消費に励むような人たちでしょうか? 甘いように思いますけど! エコノミストの森永卓郎さんは、金持ちは寄付しないって言っていましたが、一万二千円は財布のなかに入ったままで、効果はないのではないでしょうか?

 地域振興圏で実証済のように、景気刺激策としては効果は微々たるものなのでしょう。どうしてもやるというなら、5倍の10兆円ぐらいの規模にするくらい膨らませないと効果は出ないのだと思います。

 それよりも、2009年問題(派遣労働者の失業問題)や、社会報償関係のセーフティネットの整備に振り向けるべきであるように思うのです。今年は、景気よりも何よりも雇用や生活のセーフティネットが重要になるのは目に見えているのではないでしょうか?

 麻生首相は、「僕は受け取る気はありません」「多額の収入をもらっている方が『一万二千円ちょうだい』というのはさもしい。そこは人間の矜持問題」とタンカを切りました。それなら、麻生太郎は死んでもいただきませんというくらいでないと『男太郎』とはいえないと思います。

 麻生首相は、「時代が大きく変わった」とも言われますが、半年も経たない間の出来事を時代が変わったとは、普通いわないでしょう。麻生首相の言葉遣いはどうもおかしいです。

 ともかく、三ヶ月で麻生太郎の矜持は崩れそうになってきました。麻生首相の矜持とはそんなものなのでしょう。発言がぶれるのも、むべなるかなであるように思います。

 東京新聞 「高額所得者にも給付金 政府転換、受給促す」の記事
 
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