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「RMライブラリー」が、ついに100冊を突破 [小さなニュース]

鉄道ファンも驚くマニアぶり 100冊突破


100冊に達したRMライブラリー

  特殊車、貨車、車両工場……。生半可な鉄道マニアではついていけないマニアックなテーマで毎月刊行を続ける「RMライブラリー」が、ついに100冊を突破した。(アサヒ・コム編集部)

  RMライブラリーは、月刊の鉄道趣味誌「レイル・マガジン」などを発行する出版社ネコ・パブリッシングが、1999年8月から毎月1冊出している。B5判のブックレットだ。 何十年も前に廃止された地方の私鉄や、貨車、特殊な車両、車両工場など、鉄道趣味界の中でも、かなり特殊で濃いテーマを、1冊でまるごと取り上げるシリーズだ。 (asahi.com)

 たとえば、1冊目は「キハ41000とその一族」。キハ41000とは、戦前に鉄道省(後の国鉄)が製造したローカル線用の気動車で、もう何十年も前に廃車になっている。その次は「私鉄買収電機の系譜」。もとは私鉄だったが、国に買収されて国鉄の一部となった路線の電気機関車の話。文章による説明だけでは取っつきにくいが、写真が豊富なので、眺めているだけでも雰囲気が伝わる。

 「岩波写真文庫みたいなものを、鉄道で展開したいと思いまして」と、名取紀之編集長は語る。

 「月刊誌に入れるには特殊すぎるけど、1冊の本にするほどではない。そんな企画がたくさんあった。それを何とか世に出したい、というところから始まったんです」

 記念すべき100冊目は、12月に発行された「国鉄車輌誕生(上)」。特急「こだま」や101形通勤電車など、国鉄の多くの車両の開発に携わった星晃さん(元国鉄副技師長)が、仕事のために撮っていた写真を、まとめたもの。試運転時や、修理の様子など、職員でなければ撮れない貴重な写真が満載されている。

 これまでのシリーズには貴重な記録も多い。29冊目の「魚梁瀬森林鉄道」には、犬がひく列車の写真がある。犬曳(ひ)きという珍しい形態だ。95冊目の「特別職用車」は、鉄道ファンの間でもほとんど存在すら知られていなかった。終戦直後、GHQ幹部らの国内旅行用に仕立てられた車両で、寝台やキッチンのほか、会議室もあったという。それが詳しい記録と豊富な写真で浮かび上がる。

 内容はすべて、当時の職員や専門家が、持っていた写真と資料をもとに書いたもので、出版されなければ、人目に触れることはなかったものばかりだという。

 あまりにニッチな分野ばかりで、売り行きが気になるが、100冊のうち50冊近くが重版しおり、1号平均の発行部数は約5000部という。

 しかも、思わぬ「当たり」も。名取さんが言う。「はじめてすぐの頃、3軸貨車という特殊な貨車を取り上げたのですが、正直言うと難しいかなと思っていたら、驚くほど売れました」

 ただ、扱うテーマには一つの枠を設けている。新幹線の開業した1964年を境に、それ以前からあるものに限っているのだ。もっとも若い読者の増加にともない、今後は多少緩やかな運用にする可能性もあるという。

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100冊目を手にする名取編集長

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特急はつかり用のディーゼルカー80系。1960年の公式試運転のあと。この写真とここから下の2枚はいずれも、RMライブラリー「国鉄車輛誕生」(星晃さん著)から。

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国鉄の架線試験車、モヤ4700。1960年に時速175キロの狭軌鉄道最高速度(当時)を樹立した

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相模鉄道の5000系


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