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絵本「伏してぞ止まん ぼく、宮本警部です」 [小さなニュース]

 東京都板橋区の東武東上線ときわ台駅脇の踏切で、女性を助けようとして電車にはねられ死亡した警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦警部(当時53)の一周忌法要が2日、同区板橋2丁目の宗仙寺で営まれました。

 宮本警部がわが身を捨てて女性を救われた事故は、去年の2月だったのですね。月日のたつのは早いものです。そして、宮本警部の生き方を讃えた絵本ができたのですが、その内容には感動させられます。絵本の題名は、「伏してぞ止まん ぼく、宮本警部です」。

 「伏してぞ止まん」という言葉は、宮本警部が10年もの長い間新聞配達をしていた時に、父上からいただいた励ましの言葉だそうです。その意味するところの「精いっぱい努力し、もう一歩踏みだし、うつぶせに倒れるまで止めるな」という教えは、宮本警部の一生の座右の銘になったのでした。絵本作者の山口さんが、取材を進めていくと父親の教えを守って、こつこつと愚直に努力していた宮本警部の生き様が浮かび上がってきました。宮本警部は、地域の人たちに気配りを重ねて、地域住民から「宮本さん」と親しく呼ばれるまでになっていたのでした。

 私は宮本警部の生き方に、宮沢賢治が理想の人物像として、「雨ニモマケズ」の中で描いた「そのような人」を連想いたしました。絵本作者の山口さんは、「まじめさや愚直さが軽く見られがちな今、宮本さんの生き方から、誠心誠意尽くす大切さを教わった。それを子供だけでなく大人にも伝えたい」と話しておられます。愚直さこそ、今の世の中に最も必要とされるものではないでしょうか。

踏切救助の宮本警部、絵本に 一周忌法要、作者も参列(朝日新聞)


宮本警部の勇気をたたえて出版された絵
本「伏してぞ止まん ぼく、宮本警部です」

 東京都板橋区の東武東上線ときわ台駅脇の踏切で昨年2月、女性を助けようとして電車にはねられ死亡した警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦警部(当時53)の一周忌法要が2日、同区板橋2丁目の宗仙寺で営まれた。法要には、宮本さんの勇気を後世に伝えようと出版された絵本「伏してぞ止(や)まん ぼく、宮本警部です」の作者で、福岡市の会社社長山口秀範さん(59)も参列。遺族や矢代隆義警視総監ら約80人が、故人をしのんだ。
 
 山口さんは、もともとゼネコン社員で海外勤務の経験もあったが途中で退職。10年ほど前、子供たちに偉人伝を語り聞かせる会社「寺子屋モデル」をつくった。海外に比べ日本の子供に元気がないのを憂え、子供に自信をもたせたいと思ったからだ、という。

 山口さんが宮本さんの遺族や同僚への取材を重ねて執筆した絵本は、宮本さんが事故後、昏睡(こんすい)状態の中で、自分の人生を振り返る場面からはじまる。

 札幌で生まれた宮本さんは、運動が苦手だった。中学時代から新聞配達を10年続けた。警察学校時代、人知れず剣道の練習に励み、初段に合格。周囲を驚かせた。同期が刑事や機動隊などを希望する中、交番勤務の道を選ぶ。

 自転車が壊れた人を見かけたら修理してあげ、落とし物を届けにきた子供がいれば「ほめてあげてください」と母親に伝えた。住民や子供たちからは「お巡りさん」ではなく、「宮本さん」と呼ばれ、親しまれるようになった。

 タイトルの「伏してぞ止まん」は、新聞配達を続けていた時の父親の励ましの言葉。「精いっぱい努力し、もう一歩踏みだし、うつぶせに倒れるまで止めるな」との教えは、自らの命をかえりみず、女性を救った行動そのものだった。

 山口さんは法要後「まじめさや愚直さが軽く見られがちな今、宮本さんの生き方から、誠心誠意尽くす大切さを教わった。それを子供だけでなく大人にも伝えたい」と話した。絵本は、1260円。高木書房(03・5850・5810)。

(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200802020067.html


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chee

こんにちは、とても尊い行動です。
by chee (2008-02-03 01:25) 

デンジャラズゾーン

こんにちは
とても
尊い
行動だと思います
by デンジャラズゾーン (2008-02-03 11:26) 

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