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福田首相の「国民」の連呼は国民をあざむくものだ [ニュース]

 福田康夫首相は国会の施政方針演説で国民を50回も連発したそうです。民主党の「国民の生活第一」のスローガンをマネして国民に違いが分かりにくくしているわけですが、これがあの強行採決を繰り返した自民党と同じ政党といえるのでしょうか? 自民党は、政権を維持するためなら野党の政策をも奪ってしまう節度のない政党であるといわざるをえません。

 福田首相は、どうしても政権を担いたいのなら小泉、安倍路線を明確に否定して、責任を取ってけじめをつけることから出発しなければならないのです。福田首相は、このところをあいまいにしたまま何とか国民をなだめながら、自民党の危機を乗り切ってしまおうとしています。福田首相はまったく油断のできない腹黒い人といわなければなりません。

 自民党は、この危機を乗り切れば必ず小泉安倍路線に復帰することになるでしょう。小泉元首相は国民をペテンに賭けて欺きましたが、福田首相も意味合いは違いますが、国民をあざむこうとしているのです。こういう無責任な政治がまかり通ることになれば、日本の国はますます崩壊の道を進むことになるでしょう。

施政方針演説 景気は…見えぬ具体像 遅きに失した「国民」の連呼 産経新聞より

 

 福田康夫首相は18日の施政方針演説で、「国民本位の行政・政治への転換」を前面に掲げた。昨年9月の就任以来、色がないと揶揄(やゆ)されてきた首相には、政権の大方針として国民にアピールする思いがある。しかし、それは同趣旨のスローガンを先行させた民主党のひそみにならわざるを得ない焦りと、自民党が国民生活に重点を置いてこなかった現実を図らずも露呈させた。

 衆院本会議場で首相は約40分間、原稿を抑揚をつけることなく、たんたんと読み上げた。その中で「国民の立場」「国民本位」「国民の目線」など「国民」という言葉を50回近くも連発した。

 首相は17日の自民党定期大会でも党再生のキーワードとして「国民」を連呼しており、生活者や消費者の視点に立ち返って、国民に渦巻く政治不信をぬぐい去ろうという強い思いが受け取れた。

 しかし、きびすを接して頻発している偽装問題を受け、消費者問題は「待ったなし」の課題であるのに、消費者行政の一元化については首相が号令をかけていながら「早期に具体像を固める」と語るにとどめた。

 民主党は昨年の参院選以来、「国民の生活が第一」を看板に掲げてきており、首相が声高に唱える「国民本位」の基本方針は民主党のコピーにすぎない。「民主党は長年、国民不在の政治を続けてきた自民党を反面教師に生活者重視を打ち出した。福田政権はわが党のマネをして、ぶらさがっていくしか手がないのだろう」。演説後、民主党幹部は冷笑した。

 政治の国民が主役であることは言うまでもない。自民党内でも「何をいまさら」との批判が漏れる首相の国民重視路線は、自民党がいかに国民生活と乖離(かいり)した政治を続けてきたかを浮き彫りにした。

 演説には、選挙の際の政党の政権公約(マニフェスト)とみまがうほど、さまざまな領域の政策が広く浅く、細々と羅列された。「聖域なき構造改革」を叫んだ小泉純一郎元首相、「憲法改正」「教育再生」を唱えた安倍晋三前首相の演説と比べ、首相はアクセントを置かなかった。周辺は「それが福田流」と強調するが、「明確な国家ビジョンや政治哲学が首相には乏しい」(自民党閣僚経験者)との見方も出ている。

 福田内閣発足後、株価は2500円近く下がり、時価総額で75兆円が吹っ飛んだ。日本経済は緊急事態に直面しており、施政方針演説は首相が何らかのメッセージを国民に発信する好機といえた。ところが首相は演説の後半で「景気への影響を注意深く見守り、適切に対応していく」と、あっさり片付けてしまった。

 3月末で期限切れとなる揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持を盛り込んだ歳入関連法案をめぐる与野党攻防の行方次第では「4月パニック」が引き起こりかねないが、演説でも首相の思いは十分に伝わってこなかった。

 演説で首相は、歴代政権が掲げていた「構造改革」の言葉も封印した。改革後退機運が広がれば株価下落に歯止めがかからず、日本経済の危機は4月を待ってくれないとの悲観論も広がりつつある。

 「どんな困難であろうとも、あきらめずに全力で結果を出す努力をしていく」

 首相は演説の結びでこう語ると、比較的静かだった与党議員席から大きな拍手が送られた。しかし、野党が参院を制する「ねじれ国会」で身動きがとれない厳しい中、首相は当面の課題をどう克服し「結果」を出していくのか視界は不良だ。


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