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麻生内閣の迷走ぶりにひと言 [ニュース]

 麻生内閣の迷走振りが、ひどい状態になってきました。麻生首相の言動がコロコロ変わってしまうのです。

 総合景気対策の目玉である約2兆円の定額給付金は、当初、麻生首相は、全世帯給付を明言していましたが、バラマキ対策批判を意識したのでしょうか? 閣内から、高額所得者に一律に支給するのはおかしいという意見が出て、紛糾しています。高額所得者の線引きが難しいからといって、高額所得者の自主申告にまかせるという話まで出ていますが、社会の規律が乱れるだけのように思います。

 以前にも、公明党が主導した同じうな〝地域振興券〟というのがありましたが、どれだけ効果があったのでしょうか?その場限りの刹那的な政策に過ぎなかったように思われます。今回の定額給付金も、景気対策という面が薄れ、選挙目当ての税金を使った買収工作といった刹那的側面が浮かび上がってきているように思います。

 さらに、道路特定財源から地方への一兆円配分の問題では、「総額一兆円」と「現行の交付金七千億円プラス一兆円」との主張が割れ、「中身が分からない」と混乱しているようです。農林水産省地方農政局など出先機関の廃止をめぐる問題でも、首相が「廃止の方向で」と六日に指示した、七カ所の地方農政局には、石破茂農相が「原則廃止という言葉は首相発言にはありません」と異論を唱えられ、麻生首相は、「統廃合」に急きょ軌道修正するはめになりました。

 これらの迷走を局面を眺めていますと、麻生首相は、長いこと首相の座を狙っていたのに、長期の政策のビジョンといったものが全然ないことがわかります。今回の総合景気対策も、長期にわたる景気対策を考えて、工程表に基づいて進むというのでなくて、バンソウコウを貼るような対症療法にすぎないように思います。今回の定額給付金においては、財源さえはっきりしていません。麻生首相は、国の将来より、目先の選挙対策、人気取り、少しでも長く首相を務めんがためのパホーマンスに励んで、既得権益維持に執念を燃やしているだけなのではないでしょうか?(と言ったら言い過ぎなんでしょうか)

 いずれにしても、これからの日本経済は坂を転げるように悪化するかもしれません。早く総選挙をして、外科的手術のような政策が打てるような本格政権を作ることが急がれているのだと思います。


毎日新聞『近事片々』より

あ、無人車が走っている。
警察官駆けつけてみれば、運転席に小学3年生の坊や。
「ゲームで覚えた」。
岐阜の珍事だが、不気味な寓話のよう。
例えば、マネーゲームの果て無人暴走車になってしまった金融破綻。
あるいは、操作慣れしたつもりの選挙仕様バラマキ車、発信してしまったが、
気づいたら運転席に誰もいないなんて、おかしくも背筋が寒くなる悲喜劇。


首相の目玉政策次々迷走 トップダウン裏目(東京新聞)

 麻生太郎首相が矢継ぎ早に打ち出す目玉政策をめぐって政府と自民党内で迷走が目立っている。七日も定額給付金、道路特定財源から地方への一兆円配分、農林水産省地方農政局など出先機関の廃止をめぐり、閣僚や党幹部の発言が乱れた。原因はトップダウンによる根回し不足と、調整役の不在だ。 (篠ケ瀬祐司)

 定額給付金の所得制限に関しては、野田聖子消費者行政担当相が七日の記者会見で「正直、最初の首相の『全世帯』発言でよかったのでは」と批判。給付金自体もばらまきイメージが強く、党内では「地元に帰ると評判が悪い」(麻生派幹部)と早くから不評だ。

 同日の党道路調査会では道路財源の地方配分額では「総額一兆円」と「現行の交付金七千億円プラス一兆円」との主張が割れ、「中身が分からない」という声が飛んだ。

 首相が「廃止の方向で」と六日に指示した七カ所の地方農政局には、石破茂農相が「原則廃止という言葉は首相発言にはありません」と異論を唱えた。

 相次ぐ迷走ぶりに、党内で「生煮え」(幹部)の政策発表と調整役不在に対する批判が高まっている。

 首相は給付金の全世帯支給に批判が出ると所得制限導入へ転換。道路財源の一兆円配分などは指導力アピールのため、与党内の事前調整もしなかった。

 このため「首相の方針は報道でしか分からない」(若手)との不満を生んだ。

 本来は閣内や党との調整役となるはずの河村建夫官房長官は党三役も未経験で、七日の党総務会では「官房長官が調整できない時は党政調会長がサポートするのが、われわれのやり方だ。今は統治能力が失われている」(党三役経験者)との声まで出た。

 定額給付金について閣僚間で意見が分かれていることを記者団に聞かれた麻生首相は「(閣内不一致とは)全然違う。すべての答えをポーンと決めて行う種類の話じゃない。いろんな意見が出されるのは結構だ」と反論した。しかし、党役員連絡会では「役職にある人がこうしたら、ああしたらと言うと混乱する」(細田博之幹事長)と、発言を慎重にするよう異例の申し合わせをした。
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