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首相の論理矛盾は許されない [時事問題]

 毎日新聞によると、『麻生太郎首相は、21日夕、訪問先のリマ市内のホテルで同行記者団に、08年度第2次補正予算案について「(民主党の小沢代表の)話は危ない。信用できない。一年ぐらい前も辞めると言って、辞めなかったりしている」と述べ、党首会談の際に2次補正を今国会に提出すれば審議・採決に応じるとした小沢氏の話は信用できないとして、今国会の提出を見送る考えを明らかにした。』と伝えられています。

 麻生首相は、自民党総裁選当選の挨拶で、「選挙に勝って初めて天命を果たしたということになる」と宣言しました。しかし、首相就任後の内閣支持率の低迷、自民党内での選挙情勢の調査で劣勢が伝えられると、解散を躊躇してしまいました。そこへ、アメリカのリーマンブラザーズの経営破たんが起きると、「百年に一度の経済不況である。解散どころではない、緊急経済対策こそい急がれねばならない。政局より政策だ。」といって解散を先送りしました。

 ところが、麻生首相は、第2次補正予算案を臨時国会に提出することをかたくなに拒んでいます。財務省幹部が、臨時国会に提出することは可能と断言しているにかかわらずです。そして、、『「(民主党の小沢代表の)話は危ない。信用できない』ことを予算案提出拒否の理由にしたのです。

 年を越すための資金繰りに苦労している中小企業は多いはずです。景気の先行きを考えたら、一刻も早く第2次補正予算を通そうと努力するのが政府の務めではないでしょうか? これでは政府は国民をないがしろにしているといわねばなりません。

 麻生首相は、政局より政策だといいましたが、小沢代表が信用できないから拒否するというのでは、国民無視であり、政策より政局を優先していることは明らかとなってしまいました。麻生政権は、論理矛盾に陥っているのです。これは、漢字誤読問題と同じように、一国の首相としては許されることではありません。

 麻生首相は、始めから政策より政局を優先させていたのではないでしょうか? いまや、麻生自公政権は、国民を無視して、政権維持だけが政治目標となってしまったと言わざるを得ません。



「首相として情けない」小沢代表、麻生発言に反撃(朝日新聞)2008年11月22日

 民主党の小沢代表は22日、麻生首相が小沢氏の発言を「信用できなくなった」と語ったことについて、「総理大臣として情けない。あまりにもレベルの低い話で、論評しようもない」と反発した。福島県郡山市で記者団に語った。

 17日の党首会談で、小沢氏は第2次補正予算案が今国会に提出されれば「常識的な審議をする」と発言。首相側の出席者の一人は会談後、その際に小沢氏が「首をかけてでもやる、と言った」と説明した。これに対し小沢氏は「議員辞職をすると言ったのか」と会見で問われ、「言ってない」と否定していた。

 これについて首相は21日、「辞めると(私や河村官房長官ら)7人の前で言った。この人の話あまり信用できなくなっちゃった」と批判。小沢氏は22日、「議員辞職するとは言ってない。『結果が違ったら党首としての責任をとる』と言った」と説明した。

 また、「信用できなくなった」発言と2次補正の提出先送りが一部で結びつけられて報じられたことに関連し、小沢氏は「僕の話でもって(2次補正を)出すか出さないか決めるって、そんなレベルのことではないと思う。総理大臣としては程度がひどすぎる発言だ」と語った。

 党首会談に同席した鳩山由紀夫幹事長も22日、大分県中津市で記者団に「小沢代表は『代表の責任においてやる。そこを信じてくれ』と言った。麻生さんはあえて曲解している」と主張。「首相の言葉の方が危ない、と国民は思っている。小沢代表は言葉を慎重に選んで話しており、『信用できない』と切り捨てられたらたまらない」と批判した。

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