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原水爆禁止平和運動と植草さんのブログ紹介 [ニュース]

7月31日から8月7日まで、第7回広島「原爆と戦争展」が開催されました。原爆詩人峠三吉の詩も掲載されています。開幕の模様を伝える長周新聞より

広島「原爆と戦争展」が開幕
全国や市内から続続と参観

 広島市中区の広島市まちづくり市民交流プラザで7月31日、第7回広島「原爆と戦争展」(主催/原爆展を成功させる広島の会、下関原爆被害者の会、原爆展を成功させる長崎の会)が開幕した。先月の長崎市に続いて開催される広島「原爆と戦争展」は、広島・長崎の被爆市民と戦争体験者の本当の声を結び、それを若い世代、全国、世界に発信して、原水爆戦争を阻止する国民的な力を結集する起点として強い期待を集めて取り組まれてきた。会場では、被爆地の思いを伝えるために被爆者、戦争体験者たちが体験を語り、現代の政治の変革を願う若い世代との強い響き合いをつくり出している。

長周新聞 広島「原爆と戦争展」が開幕の記事
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirosima%20gennbakutosennsoutenn%20gakaimaku%20zennkouyasinaikarazokuzokutosannkann.htm

長周新聞 2008年原水爆禁止広島集会の記事
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/dokuritutoheiwanowakaitikaragatoujou%20kakusennsousosisuruunndounikakusinn.htm

原爆と戦争展のパネル一覧

 原爆と峠三吉の詩
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/paneru2.html
 沖縄戦と全国空襲
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/okinawasenntozenkokukuushuunoitirannhyou.htm
 第二次世界大戦の真実
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/dainijitaisennnosinnjituitirann.htm


峠三吉作詩 『原爆詩集』より

「序」

ちちをかえせ
ははをかえせ
としよりをかえせ
こどもをかえせ
わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ
にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ


峠三吉作詩 『原爆詩集』より 
 
「8月6日」

あの閃光がわすれえようか
瞬時に街頭の三万は消え
圧しつぶされた暗闇の底で
五万の悲鳴は絶え

渦巻くきいろい煙がうすれると
ビルディングは裂け、橋は崩れ
満員電車はそのまま焦げ
涯しない瓦礫と燃えさしの堆積であった広島

やがてボロ切れのような皮膚を垂れた
両手を胸に
くずれた脳漿(のうしょう)を踏み
焼け焦げた布をい腰にまとって泣きながら群れ歩いた裸体の行列

石地蔵のように散乱した練兵場の屍体
つながれて筏へ這いより折り重なった河岸の群も
灼けつく日ざしの下でしだいに屍体とかわり
夕空をつく火光の中に
下敷きのまま生きた母や弟の町のあたりも
焼けうつり

兵器廠(へいきしょう)の床の糞尿のうえに
のがれ横たわった女学生らの
太鼓腹の、片眼つぶれの、半身あかむけの、丸坊主の
誰がたれとも分からぬ一群の上に朝日がさせば
すでに動くものもなく
異臭のよどんだなかで金ダライにとぶ蠅の羽音だけ

三十万の全市をしめた
あの静寂が忘れえようか
あのしずけさの中で
帰らなかった妻や子のしろい眼窩(がんか)が
俺たちの心魂をたち割って
込めたねがいを
忘れえようか!


 ◇  ◇

植草一秀さんのブログ『知られざる真実』の紹介です
 8月15日は、「生きてこそ」の命

 8月15日は終戦記念日です。植草さんは、第二次世界大戦に関して放映されたテレビ番組のなかの、サイパン島での日本軍玉砕のなかで生き延びた女性と、海軍兵だった男性の話を詳しく紹介され、戦争の悲惨さ、生命の大切さを訴えられています。

  さらに、『クリントーイーストウッド監督は「ずっと前から、そして今も、人々は政治家のために殺されている」と語る。安全な場所で戦争を指令する指揮官と戦場で命を落とす前線兵と爆撃にさらされる名もなき市民。この二重構造が近現代の戦争の基本構図だ。』と指摘されています。 戦争は、一部の支配層のエゴにより、軍産共同体の意思により引きおこされているように見受けられます。そして、犠牲になるのはか弱き市民ばかりなのであります。戦争中も、変わらぬ日常生活を送るブッシュ米大統領の姿を見れば、近現代戦争における二重構造の異常さに思いをいたすことができるように思います。

  最後に、『前線にあるのは「滅び」だ。「滅び」の戦争を美化してはならない。戦争の悲惨さを語り伝え、戦争と大量破壊兵器の廃絶に向けて力を注ぐのが日本の務めであると思う。』と結ばれています。 植草さんの反戦平和への強い思いに共感いたします。 戦争が何故いけないのか、良心に照らしてみればすぐ分かることです。戦争を引き起こす人たちは、良心を曇らせているからできるのだと思います。 永井博士の「戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけだ」の言葉をかみしめ、平和への誓いを新たにしたいと思います。


   植草一秀さんのブログ『知られざる真実』 「生きてこその」命
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体操の内村選手、個人総合で銀メタル [スポーツ]

 日本体操界にニューヒーローが誕生しました。男子個人総合決勝で、19歳の内村航平(日体大)が、あん馬で2度落下というアクシデントにかかわらず、驚異の追い上げで銀メタルを獲得したのです。内村選手の床運動は定評がありますが、最後の鉄棒の3回の離れ業は見事でした。内村選手は、体操に必要な才能をすべて持っている天才といわれていますが、本当に見ていて楽しくなる選手です。

内村航平、銀メダル!24年ぶりメダリスト/体操

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「体操ニッポン」の新エースは君だ! 内村が銀メダルを獲得
し、個人総合では国内史上初の10代メダリストになった。甘い
マスクで「体操王子」と人気を集める気鋭が、将来を支える


 「体操ニッポン」の新エース誕生だ! 体操の男子個人総合決勝で、19歳の内村航平(日体大)が91.975点で銀メダルを獲得した。同種目では国内史上初の10代メダリスト。日本勢の個人総合のメダルは、84年ロサンゼルス五輪優勝の具志堅幸司以来24年ぶり。団体総合銀メダル獲得にも貢献した内村は、あん馬で2度落下したが、集中力とプラス思考で浮上した。冨田洋之(27)=セントラルスポーツ=は4位だった。(サンケイスポーツ)

北京プレ五輪での床運動の演技


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柔道谷本選手、金メタルに輝くと植草さんのブログ紹介 [スポーツ]

 柔道63キロ級の谷本歩実選手がオール一本勝ちで金メタルを獲得し、オリンピック2連覇を達成! 谷本選手は腰椎(ようつい)分離症をわずらっていたそうですが、けがを克服しての勝利には頭がさがります。決勝戦での内または見事でした。

谷本、オール1本で“金”/柔道

 北京五輪5日(12日)これが歩実の柔道よ!! 女子63キロ級の谷本歩実(27)=コマツ=が、決勝で05年世界女王リュシ・ドコス(27)=フランス=を1分26秒、内またで破り、「オール一本勝ち」の快進撃で、日本の柔道史上5人目の五輪2連覇を果たした。昨年11月、腰椎(ようつい)分離症になり歩行不可能の状態にまで陥ったが、懸命のリハビリで復活。黄金のメダルを握る手が、感謝の涙でぬれた。……(サンケイスポーツ)

谷本歩実選手決勝戦


  ◇  ◇

植草一秀さんのブログ『知られざる真実』の紹介です
 8月13日は、「感無景気」からの景気後退

 2002年1月に底を打ち、2007年12月まで上昇を続けたとされる日本経済。景気回復の期間では戦後最長とされるが景気拡大、景気回復の実感はまるでない。植草さんは、「感無景気」というネーミングはぴったりだ言われます。この感無景気が終焉して、大幅な景気後退期に入ったことが確実となりました。

 小泉元首相は、非正規雇用を大幅に増やすことによって、、労働搾取によっって、大企業の利潤を拡大させる政策をとりました。植草さんは、次のように述べておられます。 『小泉政権は大企業の労働コスト削減を全面的に支援した。企業は正規雇用を大幅に削減し、派遣やパートなどの非正規雇用を激増させた。非正規雇用労働者は雇用者全体の3分の1に達している。まじめに汗水流して働いても年間所得が200万円に届かない低所得労働者が激増した。分配の不公正は小泉政権が格差社会先進国である米国流の「弱肉強食社会」を意図して目指したことによって拡大した。』

 非正規社員の賃金は、所帯を持つことが困難なほど低く抑えられました。 このままではますます少子化が心配されますが、自民党の中川秀直氏などは、「1000万人移民計画」という愚かな政策を持ち出し始めました。これは、格差を固定化して、足らない労働者は移民で補充だというのですから、日本社会の破壊を目指しているとしか言いようがありません。

 そうではなくて、非正規雇用でも所帯を持つことが可能な賃金に底上げすることが、今一番求められていることではないでしょうか。 植草さんは、「同一労働・同一賃金制度」の導入が急務として、次のように述べられています。  

 『こうした労働市場の変化を踏まえたときに重要性を増すのが、非正規雇用者の権利を正当に保障する政策だ。「同一労働・同一賃金制度」の導入が急務なのだ。欧州では非正規雇用労働者の権利が重視され、さまざまな制度が導入され定着している。 日本では政治屋(政)、特権官僚(官)、大資本(業)が癒着して、一般国民(労働者)を不幸にする制度が急激に強化された。政官業のトライアングルに外国資本(外)、メディア(電)が加わり「悪徳のペンタゴン(5角形)」が形成され、国民の生存権が脅かされてきた。』

 そして、『「政官業外電の癒着構造」の上に位置する自公政権を一般国民が支持することは、自分で自分の首を絞める行為だ。政権交代を実現して一般国民の幸福を追求する政府を樹立しなければならないと思う。』として、政権交代の必要性を訴えられております。


  植草一秀さんのブログ「知られざる真実」 「感無景気」からの景気後退
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私のつぶやき―④と植草さんのブログ紹介 [精神世界]

聖書の中から、ルカによる福音書7章36~50

 【罪深い女を赦す】
 さて、あるファリサイ派の人が、一緒に食事をして欲しいと願ったので、イエスはその家に入って食事の席に着かれた。この町に一人の罪深い女がいた。 イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壺を持って来て、後ろからイエスの足元に近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。

 イエスを招待したファリサイ派の人はこれを見て、「この人がもし預言者なら、自分に触れている女がだれで、どんな人か分かるはずだ。罪深い女なのに」と思った。そこで、イエスがその人に向って、「シモン、あなたに言いたいことがある」と言われると、シモンは、「先生、おっしゃってください」と言った。

 イエスはお話になった。。「ある金持ちから、二人の人が金を借りていた。一人は五百デナリオン、もう一人は五十デナリオンである。二人には返す金がなかったので、金貸しは二人の借金を帳消しにしてやった。二人のうち、どちらが多く金貸しを愛するだろうか。」 シモンは、「帳消しにしてもらった額の多いほうだと思います」と答えた。

 イエスは、「そのとおりだ」と言われた。そして女のほうを振り向いて、シモンに言われた。「この人を見ないか。わたしがあなたの家に入ったとき、あなたは足を洗う水もくれなかったが、この人は涙で私の足をぬらし、髪の毛でぬぐってくれた。あなたはわたしに接吻の挨拶もしなかったが、この人はわたしが入って来てから、私の足に接吻をしてやまなかった。あなたは頭にオリーブ油を塗ってくれなかったが、この人は足に香油を塗ってくれた。  だから、いっておく。この人が多くの罪を許されたことは、私に示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」 

 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。同席の人たちは、「罪まで赦すこの人は、いったい何ものだろう」と考え始めた。イエスは女に、「あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」と言われた。


 「私のつぶやき」
 『この人が多くの罪を許されたことは、私に示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。』
 この言葉は、親鸞聖人の「悪人正機説」を思い起こさせます。 親鸞聖人は、「善人なおもて往生す、いわんや悪人おや」と言われました。 やくざとか道をはずしてしまった人のなかにも、つねに罪の意識を感じている人はいるのではないでしょうか? そうした人が改心すれば、赦されることのすくない人よりも大きな愛を示すことができるのだと思います。悪の道でひとかどになった人などは、ひとたび回向すれば、立派な人になれるかもしれないのです。

 人間は、己を罪深い者と認めて、謙虚に悔い改めることが大切なのではないでしょうか。 そのうえで、神仏に感謝していけば、救いがあるのだと思います。

         ◇          ◇

 植草一秀さんのブログ『知られざる真実』の紹介です
   8月12日は、「1600年体制」からの脱却

 植草さんは、『「天下り」を受け入れる独立行政法人、公益法人などに国家の財政資金が年間12.6兆円も注ぎ込まれている。「天下り」官僚の報酬、諸経費、退職金に膨大な国費が投入されている。』 と指摘され、官僚の天下りの不当性を詳細に解説されています。12.6兆円という途方もない額に驚かされますが、官僚の天下りを改革することこそが「真の構造改革」であることがよく分かります。

 また、『官僚機構という公権力が圧倒的な実権を握り、国民がその被支配者であるという構造。国民の側にある自ら従属しようという民としての意識。これらが定着したのは、おそらく江戸時代である。現代の日本の権力構造、そしてその権力構造を支えている精神構造は江戸時代にしっかり定着したものであり、そうした意味で現在の体制は1600年体制と呼んでもよい。』 と述べられていますが、江戸時代から続く精神構造を改革することでもあるわけです。民が主人であり、官僚は民のために尽くす存在に改革せねばなりません。

 今の自公政権は、官僚と持ちつ持たれつの関係になっており、天下り根絶などできるはずがありません。 天下り根絶するには、政権交代しかないのであります。


   植草一秀の『知られざる真実』 1600年体制」からの脱却

タグ:聖書
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京阪電鉄、中之島線新型車両「3000系」を公開 [小さなニュース]

 京阪電気鉄道中之島線(天満橋―中之島間)は、2008(平成20)年10月19日(日)に開業を予定しています。既に新型車両が公開され、乗務員の操縦訓練のための試運転である習熟訓練運転も8月1日から開始されました。

京阪電鉄、半世紀ぶり新カラー 中之島線の新車両も公開
2008年6月27日asahi.comより

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中之島線開業に合わせて導入される新3000系。

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そろった3つの新色。左は中之島線用の新型車。真ん中が新
たな特急色で、右が一般車用の新色だ


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3000系の車内。基本は2+1のクロスシートだ。

 大阪のビジネス街・中之島を東西に貫いて10月19日に開業する京阪中之島線(天満橋―中之島、約3キロ)快速急行用の新型車両「3000系」が27日、大阪府寝屋川市の京阪電鉄寝屋川車庫で報道陣に公開された。塗り替えられた特急用、一般用の車両もお目見えし、中之島線開業を機に、ほぼ半世紀ぶりに一新される三つのデザインがそろった。

 〈写真特集〉はこちら

 中之島は南北を川に挟まれた、全長約2キロの細長い島だ。水都・大阪の象徴ともいうべき中之島を通る3000系の外観は、水都をイメージした濃紺と白。さらに同社のもう片方の終着地・京都を象徴する花鳥風月の「月」をイメージし、テールライトは三日月型になった。

 オフィスが集中する中之島だけに、車内は通勤ラッシュの混雑緩和を重視した造りになっている。床は全面的に滑り止め加工されている。通路幅を確保するため、座席は中央部が2列と1列の転換型クロスシートとし、連結部付近はロングシートとした。特急用車両に比べ座席定員が減った分、1人あたりの座席幅を2~3センチ広げた。クロスシートの背もたれを約10センチ高くし、スエード調の素材を取り入れるなど、高級感を漂わせる工夫もされている。

 さらに、ドア上部にモニター画面を設置して停車駅や天気予報などを案内するほか、連結部の扉は取っ手を握ると自動で開く最先端のシステムを導入した。

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ワーキングプーアのルポルタージュ [社会問題]

細切れ雇用の果て 39歳、全財産100円
2008年04月30日asahi.comより

 「恥ずかしながら、これが私の全財産でして」

 4月15日夜、東京・飯田橋近くのNPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」。男性(39)は財布の中身を見せて、うなだれた。

 財布には小銭ばかりで100円ほど。前日に古本屋で本を売った400円の残りだ。飯田橋までの電車賃もぎりぎりだった。

 都内の電気工事会社の下請けで働くこの男性は、生活困窮者を支援する「もやい」に助けを求めていた。

 「いつお金が入りますか」

 「4月18日です」

 「いくらぐらい?」

 「たぶん、3万~4万円」

 「その額でいつまで」

 「次の給料日は5月20日」

 「それじゃあ、苦しいですねえ。どうしますか」

 「18日までしのげれば、アルバイトでなんとか……」

 1万円を工面してもらい、米5キロと缶詰5個をもらってしのぐことになった。両親は年金暮らしで頼れない。

 「本当にお恥ずかしい。仕事を探しながら働く繰り返しで、失業保険も貯金もないものですから……」。何度も頭を下げてはお礼を言った。

     ◇

 男性は99年、都内の私立大学を卒業した。浪人と留年を重ね、このとき30歳。就職氷河期まっただ中だった。

 派遣労働者として働きながら、就職活動を続けたが決まらない。派遣会社10社以上に登録し、契約が切れると清掃業務や建設作業などで食いつないだ。たまに採用されても契約社員扱い。細切れ雇用の全部は本人も思い出せない。

 そのうち面接で「どうして職をそんなに転々としているのか」と聞かれるようになった。これまで60社以上の面接を受けたが、正社員への壁は高くなるばかりだ。

 いまは工事で余った廃材の片づけなどをする仕事。正社員を希望したが、半年間の契約社員。日給1万円、翌月払いだ。3月下旬に入社し、3月は5日間働いた。

 ところが、4月18日の給料日、3月分の給与明細を見てがくぜんとした。手取りはたったの2万1814円。健康保険料9456円、厚生年金保険料1万7995円、雇用保険料735円が天引きされていた。

 これでは家賃3万200円にも足りない。日雇い派遣大手のフルキャストを通じ、夜も仕事を始めた。

 午後5時に仕事が終わると、すぐ派遣先の倉庫へ。6時半から10時まで、ベルトコンベヤーに追われながら荷物の積み込み作業。時給は1千円。一晩で3500円にしかならない。

 くたくたでアパートに帰る。倉庫の仕事を始めた初日、1回430円の銭湯は高いのであきらめた。部屋は4畳半一間の風呂なし共同便所。布団はなく、2枚の毛布の間に入って眠る。

 2日続けたが、3日目に会社を休んだ。ダブルワークで疲れ切った。数少ない楽しみの携帯電話代1万1千円の支払期限で憂うつでもあった。翌日が、会社に昼の弁当代の3月分2千円を支払う日だったことも気分をめいらせた。

 翌朝。通勤途中、スーツ姿のサラリーマンたちが足早に彼を追い抜いていく。まもなく40歳になる。その数カ月後には、雇用契約の更新時期がまたやってくる。

 「やっぱり、私のような人間では駄目なんです。ピシッとスーツを着て、ライフステージを踏んできましたって胸を張れないと、正社員にはなれない。そういう厚い壁を感じてしまいます」

    ◇

 男性はたびたび、自分のことを「私のような人間」と呼んだ。まじめに働いても、30歳で大学を出たというだけで貧困から抜け出せない。広がる「ワーキングプア(働く貧困層)」。1年間働いても200万円以下しか収入がない人は、06年に1千万人を超えた。


 少し古い記事ですが、ワーキングプーア問題を一緒に考えていただきたいと思い、取り上げることにしました。
 この主人公は、意志の弱いところがあるが、気持ちのよい人なのではないでしょうか? 人を蹴落としてでもよい思いをしようというような自分中心的な考えがないのだと思います。 私も同類ですのでよくわかるのです。

 30歳新卒で社会に出ても、まともな就職先を見つけることはなかなか難しいです。最初は一時しのぎのつもりで入ったのでしょうが、派遣労働の呪縛にはまってしまったようです。派遣労働は、いつ首になるか分からない不安定な雇用形態ですので、結婚することも困難でしょうし、つぶしのきく技術を身につけることもできません。  

 派遣労働は、雇用主に一方的に有利になっているのです。さらに、人材派遣会社という寄生虫のような存在があって、派遣社員は搾取の対象でしかないのです。最後は、使い捨てにされて放り出されることになります。

 今の世の中では、若者が学校を卒業して社会に出た時点で、自分の人生の進むべき道がほとんど決まってしまっているといえるのではないでしょうか? ですので、在学しているあいだに、自分の人生設計を立てて、自分の人生に対して、自分で責任をとるという心構えが必要なんだろうと思います。 若者は、ある程度自分中心に、利己的にならなければならないということです。

 自分のことしか考えない人、利己的人間ほど偉くなって、お人好しの人、まじめな人ほど苦労するのは、社会が弱肉強食、強いもの勝ちになっていて、社会が歪んでいるからだと思います。 派遣労働は、弱いものから搾取し、強いものを富まさせる不公平な制度であり、社会の格差拡大を助長させるものといえると思います。

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毒ギョーザ情報、官邸が1カ月隠蔽 [ニュース]

 中国製毒ギョーザ事件で、製造元「天洋食品」(河北省)のギョーザを食べた同国内の中国人が同様の中毒症状を起こしていたことを6日、読売新聞が報じました。中国側はこうした事実を7月初め、日本側に通告していたが、日本政府は一切発表していませんでした。中国への外交的配慮を優先させて、福田首相は国民の生命や健康を軽視したことになります。情報隠蔽など許されることではないと思います。

“毒ギョーザ”1カ月隠蔽…福田内閣、国民軽視で外交優先

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中毒事件発生直後、製造元の「天洋食品」に詰め
かけた報道陣。この工場など中国国内での毒物混
入がほぼ確実となった=2008年1月撮影


 福田康夫内閣の「国民軽視」「媚中外交」がまた露呈した。。中国製毒ギョーザ事件で、製造元「天洋食品」(河北省)のギョーザを食べた同国内の中国人が同様の中毒症状を起こしていたことが6日、分かった。中国側はこうした事実を7月初め、日本側に通告していたが、日本政府は一切発表していなかった。中国への外交的配慮を優先させて、福田首相は国民の生命や健康を軽視したのか。民主党は「内閣の隠ぺい体質は許せない」と追及する構えだ。

 「極めて重大な問題だ。福田内閣が、国民に当然知らせるべき情報を隠していた。こうした隠ぺい体質は絶対に許されない。現在、国会は閉会中だが、閉会中審査を開くことも検討しなければならない」

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は6日午前、夕刊フジの取材にこう語った。

 関係筋によると、今年1月に毒ギョーザ事件が発覚した後、天洋食品は中国国内にあった冷凍ギョーザを回収した。

 その後、この冷凍ギョーザは中国国内の流通ルートに乗ったが、6月中旬、ギョーザを食べた中国人が有機リン系農薬「メタミドホス」による中毒症状を訴えたという。 被害者の人数や詳しい症状などは不明。

 毒ギョーザ事件では、これまで日中双方の警察当局が自国内でのメタミドホス混入を否定してきた。今回、日本に輸出されていないギョーザから農薬が検出されたことで、中国国内で混入したことが確実となった。

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奥谷発言を振り返る [社会問題]

 福田康夫首相は、今回の内閣改造を「安心実現内閣」などと、歯が浮くようなネーミングを付けていますが、小泉政権が行ったことの評価を国民に問うために、ただちに解散総選挙を実施することのほうが先決でありましょう。総選挙を経なければ内閣の正当性は生まれてこないのではないでしょうか? 選挙を先延ばしにすればするほど、状況は悪化するばかりのように思います。

 それで、小泉政権時代がどういう擬似改革であったのか検証していくことはとても重要なことのように思われます。週刊東洋経済での奥谷発言は、小泉政権時代がいかに異常であったかが分かるように思われますので、振り返ってみたいと思います。  

 「奥谷発言から見えてくるもの」(過去のブログより)   

 奥谷禮子なる人物が「過労死は自己管理の問題」などと週間東洋経済のインタビューで発言したことが、物議をかもしている。過労死をすべて自己責任の問題にすりかえてしまうとは、人間性を疑う発言であり、増上慢にならなければ出てこないと思うのだ。奥谷氏は、人材派遣会社を起業した人だ。人材派遣会社とは、中間搾取業者であり、労働者の汗の結晶である給料のピンハネする会社なのだ。その世話になっている労働者を、罵倒する発言をしているのだから、世の中がひっくり返ってしまう。本来、日陰の身であるはずの人材派遣会社の社長が、非常に多数の政府関係の要職に就いている。増上慢になって、日なたを闊歩しているのだ。この裏には何かあると思わないほうが嘘だ。

 奥谷禮子なる人物をウィキペディアで調べてみましたら、人材派遣会社というのは、「ザ・アール」という名称で、株式非公開会社であり詳細は不明なのだ。ただ、株主第2位に宮内義彦氏のオリックス、堤清二氏が登場してくる。2005年度人材派遣会社業界売上高ランキングは総合105位であり、従業員64名だから、決して大手ではない。こんな詳細不明な会社の社長が、いくつもの政府の要職に就いて、政府の政策決定に関与しているのは普通ではないと思う。

 奥谷禮子なる人物は、人脈づくりがうまいようだ。人脈をうまく利用してのし上がってきたのだろう。経済同友会、村上ファンドとのつながりが強い。オリックスの宮内義彦氏、日本郵政後者の生田正治氏とはとくに親しいらしい。小泉前首相とも親しいのだ。数多くの政府の要職に就けたのも、小泉前首相の影響があったということだ。林真理子の「不機嫌会」という晩餐会に、小泉前首相、宮内義彦氏らとたびたび出席していたらしい。

 こうして見てくると、人材派遣会社が、既に認知されていて、企業の組織に組み込まれてしまったのだと改めて思うのだ。そうでなければ、こんな訳の分からない人材派遣会社の社長が、これほどもてはやされることはないないはずだからだ。もちつもたれつの関係なのだ。

 人材派遣会社が伸びていくということは、格差社会が助長されていくということだ。だから、格差社会は副作用ではなく、格差社会を初めから意識してつくったということなのだろう。小泉首相は、「格差は悪いことではない」と言ったが、平等社会を捨てて、格差をつくることによって企業を再生させる道を選んだのだ。小泉前首相は、「これからは格差社会になるのです。覚悟せよ」というのが本音だったのだと思う。

 だけど、小泉首相が格差社会を設計図を書いたとはとても思えません。そんな計画性のある人間ではないでしょう。直感型ですから。影で操っている存在、陰謀を巡らしている者たちのことを意識せざるを得ないのです。小泉前首相、宮内義彦氏、奥谷禮子氏などは、その線と結託しているのだろうと思う。

 奥谷禮子氏の発言は、日本人の精神である和の精神とかけ離れたものであり、そこまで考えさせるインパクトを持ったものであった。日本の庶民の人たちは、完全にはめられたということなのでしょう。この道は、格差社会から、さらに階級社会へ向かう可能性があるのかもしれません。



「過労死は自己管理の問題」奥谷氏発言が波紋(朝日新聞より)

 過労死するのは本人の自己管理の問題――。労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の分科会委員、奥谷禮子氏(人材派遣会社社長)の週刊誌インタビューなどでの発言をめぐって、7日の衆院予算委員会で論議があった。民主党の川内博史議員が「あまりの暴言だ」と指摘。柳沢厚労相も「まったく私どもの考え方ではない」と防戦に追われた。

 奥谷氏は、一定条件を満たした会社員を労働時間規制から外す「ホワイトカラー・エグゼンプション」(WE)の積極推進論者。労働時間規制をなくせば過労死が増えるとの反対論に対し、経済誌「週刊東洋経済」1月13日号で、「経営者は、過労死するまで働けなんていいません。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います」などと反論。また「祝日もいっさいなくすべきだ」「労働基準監督署も不要」とした。労政審分科会でも「労働者を甘やかしすぎ」などと発言している。

 奥谷氏は朝日新聞の取材に対し、「発言の一部分だけをとらえた質問は遺憾だ。倒産しても、会社は社員を守ってくれない。早くから自律的な意識をもつべきで、労働者への激励のつもりで発言した」と話した。


奥谷禮子週刊東洋経済インタビュー騒動 出典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この節には、現在進行中のことを扱っている文章が含まれています。

 週刊東洋経済2007年1月13日号で、「格差社会と言いますけれど、格差なんて当然出てきます。仕方がないでしょう、能力には差があるのだから」と発言し、インターネット上などで波紋が広がっている。

 記事では、「下流社会だの何だの、言葉遊びですよ。そう言って甘やかすのはいかがなものか」と持論を展開。過労死については「だいたい経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。ボクシングの選手と一緒」とした上で、「自分でつらいなら、休みたいと自己主張すればいいのに、そんなことは言えない、とヘンな自己規制をしてしまって、周囲に促されないと休みも取れない。揚げ句、会社が悪い、上司が悪いと他人のせい。ハッキリ言って、何でもお上に決めてもらわないとできないという、今までの風土がおかしい」と労働者側にこそ問題があるとの認識を示し、労働基準監督署も不要であるとも発言。


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福田内閣改造にひと言 [時事問題]

 福田首相が、8月1日内閣改造に踏み切りました。今度の内閣改造で一番の目玉は、幹事長に麻生太郎氏が就任したことと言われています。麻生氏は、よくわからないですが、政策的にはタカ派と見られていますので、福田首相と目指す方向が違うはずです。その麻生太郎氏を福田首相は、三顧の礼で向い入れたと伝えられています。麻生氏は、足元を見て高く売りつけようとしたのでしょうか、いろいろ条件をつけていたらしいです。福田首相は、とぼけた顔してのらりくらりしていましたが、アヒルの水かきよろしく水面下で必死に汗をかいていたのでした。

 麻生氏の幹事長就任は、何を意味するかというと、福田降ろしが起きた時に、首相候補と予想される麻生氏を取り込むことによって、福田首相自身の保身をはかったということになります。福田首相の一日でも長く首相でいたいという意欲が垣間見えるということですね。

 そして、財政相に伊吹文明氏、経済財政担当相に与謝野馨氏が就任しました。伊吹氏は5月、「お殿様は国民だ。国民が使っているものに年貢(=税金)が追いつかない場合は、国民が年貢をもう少し増やすのは当たり前だ」と語るなど、自分がずっと年貢で食べてきたことを棚に上げて、消費税増税を示唆していました。「消費税増税は、選挙前はだめだ。国民の目をくらますことも必要だ」との本音発言もしておられました。与謝野氏は、「財務省が最も信頼する政治家」と呼ばれており、消費税10%を主張する「財政規律派(=増税派)」のドンだそうです。

 両氏の就任によって、財務省主導の消費税増税路線が明確になりました。何とか次の衆議院選挙を乗り越えて、消費税増税を実現したいという意思表示なのだと思います。

 さらに、今回の改造では、小泉色が一掃されたといわれています。脱小泉で、消費者重視、国民の目線での政策などと、野党の政策に擦り寄ったように見せかけて、一方では、財務省主導の国民生活を犠牲にする財政緊縮政策を継続しようとしているのです。

 自公政権は、植草さんが言われるように、脱藩官僚の会などを使って「偽装CHANGE」を仕掛けてくるかもしれないと警戒していましたが、これでは福田内閣自体が「偽装CHANGE」(偽改革)そのものではないでしょうか。「安心実現内閣」などとよく言えたものです。これも「長寿医療制度」のネイミングと同じで国民を軽く見ていなければ出てこない言葉です。国民を馬鹿にするのもいい加減にして欲しいと思わざるを得ません。

 自公与党は、国民を苦しめている小泉的なるものの責任をとっていません、けじめをつけていません。何とかごまかして乗り切ろうとしているのです。これには国民が、次回の衆議員選挙で、自民党、公明党に責任をとらせ、けじめをつけさせる投票行動をとるしかありません。次回の衆議院選挙は、日本の命運のかかったこれまでで一番重要な選挙となります。


伊吹財務&与謝野経財、就任内定…「増税路線」加速か(ZAKZAK)

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幹事長を更迭された伊吹氏だが、
財務相として「増税路線」に踏み
込むのか=1日午前、自民党本部


 1日の福田改造人事で、自民党の伊吹文明幹事長が財務相に横滑りする方向となった。幹事長更迭の背景には、自民党の最大支持団体となった公明党の強い拒否感と、留任が内定した古賀誠選対委員長との微妙な溝が指摘される。財務省出身の伊吹氏と連携する経済財政担当相には、消費税10%を主張する「財政規律派(=増税派)」の与謝野馨前官房長官の就任が内定した。福田内閣が将来、「増税路線」に傾く可能性が出てきた。

 伊吹Vs公明・古賀氏の対立要因の1つは、臨時国会の召集時期だった。伊吹氏はテロ特措法延長に十分な日程を確保するため、8月下旬の召集を主張し、公明党や古賀氏は9月下旬への先送り論を主張した。17日の自公幹事長・国対委員長会談は、伊吹氏と公明党の北側一雄幹事長と険悪なムードになったという。

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